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名義人が認知症の場合、不動産売却は可能?
2022-08-29
名義人が認知症の場合の売却について解説しています。
以下、お客様:客 センチュリー21:セ
客:親族名義の不動産があって、名義人が認知症なんですがこの場合の不動産売却は
どうなりますか?
セ:不動産売買などの法律行為を行うためには、当事者の意思能力が必要となります。
不動産の所有者が意思能力が無い場合には、不動産売買を行うことはできません。
客:もし、不動産を売買してしまった場合は、どうなるんですか?
セ:意思能力のない方の契約は無効となります。
客:では、相続などで名義が変更になるまでは、その不動産の処分は出来ないんですか?
セ:認知症であっても、医師の診断結果で判断能力があると診断されれば売却は可能という
場合もあります。そうでない場合は成年後見制度を利用する、と言う事になります。
ただし、成年後見制度を利用する場合には注意が必要です。
客:どういった事に注意が必要なんですか?
セ:成年後見制度とは、認知症などが原因で意思能力が無い者に代わって家庭裁判所の
選任した成年後見人が法律行為を行うことができる制度です。家庭裁判への申し立てから
選任まで数か月は必要となります。また、ご家族が後見人になるとは限りません。
司法書士や弁護士などの法律の専門家が選任されることがあります。 成年後見人は
被成年後見人の資産を守る役でもあるので、自宅以外の資産が多く売却の必要が
無い場合には、売却しないという判断をする事もあります。 仮に成年後見人が
売却をしようとしても、家庭裁判所が許可を出さないというケースも考えられます。
客:必ず売却できるわけでは無いんですね。何からすればいいのでしょうか?
セ:不動産の事ですので、まずは不動産会社に相談してみて下さい。不動産取引では
司法書士が意思確認をしますので、事前にご本人と司法書士が面談し、進むような
ケースもあります。そうでなくても、成年後見制度を利用する場合の相談もできます。
専門家と連携できる不動産会社を選ばれると良いと思います。
客:相談は早いに越したことは無いですね。
セ:はい、
ますます高齢化も進み、同じような問題を抱える方が多く出てくるかと思います。
裁判所の売却許可などの必要のない「任意後見制度」を利用し、将来に備える事も
重要になってくるかと思います。任意後見制度とは、本人に十分な判断能力が
あるうちに、判断能力が低下した場合に備えて、あらかじめ本人自らが任意後見人を
決めておく制度です。
客:わかりました、有難うございます。
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ページ作成日 2022-08-29