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契約不適合責任と瑕疵担保責任の違いは?
2022-09-22
契約不適合責任について解説しています。
以下、お客様:客 センチュリー21:セ
客:瑕疵担保責任はよく聞くんですが、契約不適合責任って何ですか?
セ:はい、まず瑕疵とは欠陥・不具合という意味ですが、不動産取引においては購入段階では
気付かず、実際に住み始めてから発見されるような欠陥や不具合のことを指します。
そのため「隠れた瑕疵」とも呼ばれます。売買後に売主が知らなかった瑕疵が発見された
場合に、売主が責任を負う範囲や対応する期間も定めたものを瑕疵担保責任と
いいますが、2020年4月1日から法改正により契約不適合責任に変わりました。
客:瑕疵担保責任と契約不適合責任を違いはなんですか?
セ:はい。瑕疵担保責任と契約不適合責任の大きな違いとしては、瑕疵担保責任では買主が
請求できるのは契約解除と損害賠償の2つだけだったのに対し、契約不適合責任は
追完請求、代金減額請求、催告解除、無催告解除、損害賠償請求の5つの請求が
できるようになったことが挙げられます。
客:その5つの請求とはどのような請求ですか?
セ:まず1つめの追完請求とは、契約内容と異なっている部分を買主が契約通りするように
請求することです。民法改正前は、まずは買主が瑕疵を知らなかったことを証明する
必要がありましたが、契約不適合責任では契約内容と合っているか合っていないかが
問題になるため買主は請求しやすくなりました。なお、契約内容と異なったものを
売った場合、売主は落ち度がなくても追完請求されます。
客:買主が請求できるかどうか、よりわかりやすくなったんですね。
セ:そうですね。次に2つ目の代金減額請求とは、追完請求の補修を請求しても売主が
修理しないとき、あるいは修理が不能である時に認められる権利です。あくまでも
追完請求がメインの請求であり、それがダメな場合には代金減額請求ができます。
但し明らかに直せないもの、あと履行の追加が不能である時は買主は直ちに代金の
減額請求をすることを定められます。そして3つめの催告解除は追完請求をしたのにも
関わらず売主がそれに応じない場合に、買主が催告して解除できる権利です。売主が
追完請求に応じない場合、買主は代金減額請求と催告解除の2つの選択肢を持っている
ことになります。契約解除された場合、売主は買主に売買代金の返還をしなければ
なりません。
客:買主が売主に対して取れる選択が増えたということですね。
セ:そうですね。次に4つ目の無催告解除は契約不適合により契約の目的を達しない時に
行うことができます。逆に言えば若干の不具合程度で契約の目的が達成できる場合は、
無催告解除は認められないということになります。そして最後に5つ目の損害賠償請求は
契約不適合があった場合買主は損害賠償請求をする権利が認められます。民法改正後、
売主に落ち度や過失がない場合は売主は損害賠償義務を免れるということが
明文化されました。
客:買主は請求できることが増え、売主は責任が増えたということですね。
セ:そうですね。また追完請求の時にお話したように瑕疵担保責任ではそもそも論として
瑕疵かどうかというところを問うだけで大変な手間でしたが、契約不適合責任であれば
契約内容と一致しているかどうか、というところがポイントになるので問題の有無を
はっきりさせやすくなりましたが、一方で不動産の不具合等が契約内容に
記載されているならばその不具合について契約不適合を問うことはできません。
そのためしっかりと契約内容を吟味する必要があります。また、瑕疵担保責任と同じで
契約不適合責任も任意規定なので実際の契約の内容がどうなっているかっていうところを
しっかりと確認するところも重要になります。
客:売る場合も買う場合もしっかりと売買契約書を確認することが大事ということですね。
セ:そうですね。わからない事があれば営業担当者にしっかりとヒアリングしましょう。
客:わかりました。ありがとうございました。
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ページ作成日 2022-09-22